ヒラトヤグループ震災の記録

平成23年3月11日(金) 震災当日
3月11日(金)、午後2時46分頃マグニチュード9.0を記録する地震が東北地方太平洋沖で発生。盛岡市は震度5強の強い揺れでした。
各お店にはお客様も多くおられ一部の店舗ではディスプレイが落ちたり、カウンターが倒れたりと一時は騒然となりました。「東北・関東地域で大きな地震が発生いたしました。地震の強さはM8.9、震度は宮城県栗原市で震度7、沿岸では大津波が予想されます、早く高台へ避難してください。
この放送を聞いたとたん、大変なことが起きたと感じました。道路では信号が止まってしまい交差点は大渋滞。停電も、盛岡全体、いや岩手県全域、さらには東北地方から関東の一部までが停電。その間にも強い余震が何度も繰り返される。
各店の状況を聞くと、カラーやパーマの途中のお客様のお流しでお湯が出なくて困った。隣のレストランや、ポットのお湯などで何とか処理をしてお返ししたとのことだった。
平成23年3月12日(土)震災2日目
今日の営業は見合わすことに決定。スタッフは、朝9時に各店集合。
信号も相変わらず機能せず。道路はスタンドで給油待ちの車で1~2キロの渋滞。コンビニやスーパーは一部で営業はしていたがほとんどのお店は開いていても何もない状態で食品を扱っているスーパーには長蛇の列ができていた。電車・バスは全線ストップ。高速道路は緊急車両のみの通行可。
午後2時ころに内丸付近で電気が復旧。
副社長宅と営業を確認して各店長へ連絡。
平成23年3月13日(日)震災3日目

朝から通常営業。
朝、各店店長が集まって注意事項と今日の営業の確認。その後事務所で打ち合わせ。
店内の電気は最低限必要な分だけにしよう。店内のエアコンの温度も、お客様に迷惑にならない程度に温度を抑えよう。このような状況で営業をするわけだから、表情や言動に気をつける。
急遽ではあったがシャンプー・ブローを500円でやろうという案が出た。
「ボイラーは燃料の節約として、立ち上げ後30分でお湯になるのでそこでいったん電源は切る。お客様がきたらスイッチを入れる。切れたらまたスイッチを切る」それでだいぶ灯油の節約になると、アドバイスをいただいた。
POPと看板を作り通りなどで声掛けをする、が一部の方から「こんな時に営業か」「他は無料でやっているのになぜお金をとる」などきつい言葉も頂いた。それを聞いて声のかけ方や表情・立ち方など注意して営業ではなく不便を感じている方などにぜひ使っていただきたいという思いでやろうと声掛けました。
結果、喜びや感謝の言葉も多く頂き、特に被災地から非難されてきた方や市内でも停電や断水などでお湯を使えないかたなどからは非常に喜ばれた。
夕方5時にミーティング。各店・ブロックの状況を報告し合い明日の営業の打ち合わせをする。
営業店も全店営業ではなく最低限必要な数の店舗で10:00~15:00の営業とした。

営業で気をつけること

  • いろいろなお客様がいらしているので会話には十分気をつける。
    【隣に被災された方・身内に被災された方などがいるかもしれない】
  • 店内の照明・無駄な電気は消す、エアコンの温度。
  • 自分たちができることを精一杯やる。気持ちのいいシャンプー
  • 我々は、理美容業を通じてしか何かをしてあげることはできない。
    今必要とされることを、理美容業を通じて提供していこう。この気持ちをぶれないで明日も頑張ろう。
平成23年3月14日(月)震災4日目

中三デパートがガス爆発との放送。
営業店舗・スタッフ人数も減らし今日からはヒラトヤとして出来ることを精一杯やっていこうということでスタートしたが、HPなどの書き込みやお客様の一部の声などで「営業主義」営業店舗・時間の変更の連絡メールを営業メールととられそれに対する苦情などでスタッフのモチベーションが一部落ちていた。
なぜ今ヒラトヤがあえて営業をしているのかを徹底してスタッフに伝える。
実際は、こんな営業にならない状態で無理に店を開ける意義。50年間営業をさせていただいている中で、理美容師としてそして盛岡で何ができるのかを考えた結果お湯に困っている方へのシャンプー・ブローのサービスや少しでも癒されたい方への受け口として誠意一杯やろう。それだけで頑張っているということを毎日伝えていく。

営業で気をつけること

  • むやみにメールを送らない(商業メールと取られるような内容のもの)
    (安否情報をメールで待っている方から、やっとメールがきたら営業の案内だった)
    (それでなくてもつながりづらくなっているのだから営業メールは控えて)
  • フェザンが19日まで閉館予定。イオンが23日まで閉館予定。中三が当面閉館。
  • 入社式・31日4月1日 新人研修は中止
平成23年3月15日(火)震災5日目

市内の状況も、少し落ち着いてきている。大体の生活にはそんなに不便を感じるところは少なくなってきた。食料品もぜいたくを言わなければ、スーパーで手に入るし営業店舗も増えてきている。ただ、燃料は相変わらずで、ガソリンスタンドは営業しているスタンドには長蛇の列ができており並んでも給油できるかどうかも分からない状態だし灯油も品切れ状態。
「なぜ今サロンを開けているのか。何をしなくてはいけないか。商売抜きでとにかく喜んで帰っていただくことを考えよう。」このことを各店でまた伝える。
アイーナやふれあいランド・ユートピア等に沿岸地方からの被災者の方や、県外からの旅行・ビジネスで来ていて帰る方法がなくなった方が一時避難されているとの情報で被災者の方がいる、ふれあいランドへ石鹸・シャンプー・タオルを届ける。
今後も増えていくであろうとのことだったので更に各店から石鹸・シャンプー・タオル集め準備する。

営業で気をつけること

  • 時間のかかる技術は状況を考えて
  • 薬液をつかうお客様が入ったときにはどこかにお湯をためておく。
    (震災時、カラーやパーマのお客様のお流しに苦労した為)
  • 心に余裕とバランスを
    あせらずに冷静に・頭を柔らか(日々状況が変わっていく中で対応していく)

シャンプードライで頂いた500円を義援金に充てる
その際の注意:一度お客様から頂いて説明をして目の前で募金箱に入れる。

会社より

  • こういう事態になっているが、会社では従業員の雇用と生活の保障を最大に考慮していきます。自宅待機の方も安心してください。
  • 今やれること、それは我々が理美容業を通じて何ができるかだ。
    その定義をぶらさずに出来ることを一生懸命やろう。
平成23年3月16日(水)震災6日目

南イオンより20日まで閉店【専門店】   サティは17日オープン
貯め湯の徹底
特にパーマやカラーのお客様が増えてきている。又いつ余震などでお湯が止まるかもわからないので、シャンプー台の1つにお湯をためておく。さらに消毒室やポットなどのお湯も準備しておく。

義援金について
シャンプードライで頂いた500円を義援金として被災地へ送ろうと決まる。義援金とすることで、スタッフも積極的にお客様に声をかけやすくなるし、やって頂けるお客様も増えるだろう。預かったお金は岩手日報を通じて被災者へ送られます。お客様に聞かれるようなことがあったらそう答えるようにしてください。

今現在苦しんでいる方たちへ手を差し伸べる。
「我々は何かをしてもらう立場ではなく、何かをしてあげる立場だ」そのことを自覚する。

平成23年3月17日(木)震災7日目

フェザン全館 20日(日)オープン予定。南イオン 25日まで閉館(1Fユニクロはオープン)
石鹸・タオル各店から募集・・・いつでも避難所に持っていけるように準備。勝手に持っていくわけにもいかず県からの指示を待つ。

営業での注意
店内でお客様に対してのNGワードを決めておく。普通の会話のつもりでも近くにいる人にとって不快な会話かもしれないし、何気ない一言が傷つける言葉になるかもしれないので、特に震災に関する発言には気をつける。

仙台リファインの状況
塩釜の1店舗に関しては津波の影響で営業復帰のめどなし、仙台市では荒巻店が建物の老朽化で壁が崩れてこちらも営業のめど立たず他の2店舗もライフラインの影響で営業できず。

盛岡市内は大分落ち着いてきている。
食料に関しても、スーパーでは生鮮品などは店頭に並びだしてきているし商品の入荷も量は多くないが随時入ってきている。
しかし、灯油とガソリンはいまだめどが立たずスタンドには前夜から長蛇の列ができている。ただし、並んでいても給油できるとは限らないようだ。

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